「うちの子、このままで本当に大丈夫…?」
6年生の親御さんなら、誰もが一度は抱く不安ではないでしょうか。周りの子はどんどん先に進んでいるように見えるのに、わが子はまだ苦手な問題も多い。焦る気持ちとは裏腹に、お子さんはのんびりしているように見えて、さらにイライラしてしまう。そんなお気持ち、痛いほどよく分かります。
「あれもこれも」は禁物! 今、本当にやるべきこと
ですが、どうか立ち止まって考えてみてください。「あれもこれも」と焦って手を出すことが、本当に合格への近道でしょうか?
特に、夏休みを目前に控えたこの時期にこそ、お子さんにやってほしいことがあります。それは、今まで習ったことの徹底的な整理です!
塾の進度は速い! 足元がグラグラなままでは…
6年生のカリキュラムは、多くの塾で夏休み、遅くとも10月頃には全範囲の学習が終了します。進度は加速し、内容も高度になり、課題の量も増える一方です。
もし、お子さんが今の時点で「塾の授業もちゃんと理解できている」「課題もスムーズにこなせている」と感じているなら、積極的に塾の特訓などに参加すべきです。入試本番の雰囲気を経験することは、何よりも貴重な学びとなります。(先生が変わる不安もあるかもしれませんが、多くの受験生が集まる中で問題を解く経験は、それだけで大きな自信につながりますよ。)
ちょっと待って! もし、こんなサインが見られたら…
しかし、もしお子さんが以下のような様子であれば、特訓に参加するよりも、まずは基礎固めに時間を費やすべきです。
- 教わった内容が曖昧で、質問することが多い
- 模試などで、基本的な問題で失点が多い
- 苦手な単元が複数あり、何から手をつけていいか分からない
これは、足腰がまだ十分に強くないサインです。こんな状態で応用問題や発展問題に取り組んでも、砂上の楼閣を築くようなもの。土台がしっかりしていないと、せっかくの努力も実を結びません。
迷わず「復習」に舵を切ろう! ゴールデンウイークは絶好のチャンス
もし、少しでも「うちの子はまだ基礎が…」と感じたら、どうか迷わず、ゴールデンウイークなどのまとまった時間をこれまでの学習の振り返りに使いましょう。少しでも弱いと感じる部分、まだ整理できていない部分を、「基本からしっかりとやり直す時間」を取ってほしいのです。
受験は「量」より「質」! 今こそ、伸びるための勉強法へシフトチェンジ
受験は、ただ塾から与えられた課題をこなすだけの「量」の戦いではありません。そんなやり方では、この先伸びるものも伸び悩んでしまいます。
受験は、「質」を極めた人が最後に笑う戦いです。
だからこそ、まずは足腰を盤石に固めること。その後、夏休み以降に本格化する入試問題という手ごわいボスに立ち向かう準備をすればいいのです。
塾のカリキュラムに追われている毎日から、少しペースを落とし、頭の中を整理する時間を持つこと。これは決して後退ではありません。むしろ、飛躍のための重要なステップなのです。
息抜きも大切! でも、メリハリをつけて
ゴールデンウイークは、どうしても勉強漬けになりがちですよね。でも、1日くらいは思いっきり羽を伸ばしても大丈夫!
これは、私自身の子供たちの中学受験の経験からも言えることです。塾の特訓もあった時期でしたが、たまたま予定のない日ができたので、近所の仲の良い家族とバーベキューに行きました。子供たちは大人も一緒に、ボール遊びやバドミントンに夢中になっていました。
休むときは徹底的に休む。そして、それ以外の時間は思いっきり「勉強漬け」になる。 このメリハリが、集中力を高める秘訣です。
成績をグググっと伸ばす! 具体的な「一点集中」勉強法
さて、具体的な勉強法です。私が強くおすすめするのは、「一点集中」 です。
【算数】 苦手な「比」を徹底攻略!
あれもこれも手を出すのは感心しません。
算数であれば、苦手な単元のうち、まず1つ、徹底的にやるところを決めましょう。 そして、ゴールデンウイークの期間中にその単元を徹底的にやり込む。これだけで十分です。
もし苦手なテーマが3つも4つもあったとしても、まずは1つに集中すること。
「1つだけしかやらないと、公開模試で点が取れないのでは?」と心配になるかもしれませんね。ですが、テーマ1つでも「自信を持って」取り組める単元ができれば、それを足掛かりにして、驚くほど成績を伸ばす受験生を、私は今まで何人も見てきました。
大丈夫です。まずは、「割合と比」「速さと比」「平面図形と比」など、入試でもっとも狙われやすい「○○と比」というテーマに絞って、徹底的に取り組みましょう。この機会にしっかりマスターしておけば、必ず大きなアドバンテージになります。
【理科・社会】 攻略した分だけ成績アップ! 自信を積み重ねよう
理科や社会でも、算数と同じように、まずは1つテーマを決めて、そこを徹底的に攻略しましょう。こちらは算数と違って、攻略した分だけストレートに成績が上がりやすいはずです。そうすると、4教科や3教科の成績も安定してきますから、この先自信を持って受験に臨んでいけますよ。
【国語】 焦らず、じっくりと「読む力」を鍛える
最後に国語です。私の経験では、国語が苦手なお子さんの多くは、圧倒的に「語彙力」が不足しています。言葉を知らないから、文章を読んでも内容が頭に入ってこない。だからますます読まなくなり、テストでは傍線の前後から適当に言葉を選んで撃沈…というパターンに陥りがちです。
ですが、ゴールデンウイークの短期間で語彙力を劇的に向上させるのは難しいのが現実です。そこで、この期間にぜひやっていただきたいのは、
➤ 今まで扱った「問題文」を親御さんがそばについて「きちんと読み込む」練習
5年や6年になってから塾のテキストで扱った問題の本文を、親子で一緒にしっかり読み返すのです。お子さんが言葉に詰まったらフォローしてあげながら、とにかく最後まで読み通す。後ろについている問題を解くかどうかは二の次です。
大切なのは、文章をしっかり読めるようになること。知らない言葉は、文脈の中で意味を推測する練習にもなります。
はじめは音読 → 親御さんによる修正 → 2度目の音読 → 3度目は精読
このように、一度やったことがある問題文と真剣に向き合い、「何が書かれているか」をしっかり読み取る。集中的に取り組んだら、お子さんの国語力が突如目覚めるかもしれませんよ。
ゴールデンウイークを「飛躍の第一歩」に
焦る気持ちは分かりますが、今こそ「一点集中」で基礎を固める絶好のチャンスです。このゴールデンウイークを、お子さんの学力をグググっと伸ばし、志望校合格へと近づくための「飛躍の第一歩」にしてください。応援しています!
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