大学入試改革で求められる「思考力」
大学入試改革では、「思考力」「判断力」「表現力」を中心に評価することが掲げられています。これからの時代、思考力を身につけることの重要性は言うまでもありません。しかし、その大前提として、あまり語られていない大切なことがあります。
思考の土台となるもの
思考するためには、自分で考え、判断できるようにするためには、考えるもとになるもの、判断のもとになるものが当然必要です。これらの土台なしに、ただ「思考力」という言葉だけが先行するのは危険です。
1. 言葉の力:国語をすべての教科のベースに
日本で生活する私たちは、日本語を使って考え、表現しています。つまり、日本語が十分に使いこなせなければ、思考も表現も困難になるということです。
「これからはグローバルな社会だから英語が重要」という声もよく聞かれます。しかし、日本語というベースがしっかりしていなければ、豊かな想像力は育ちません。考える力を育みたかったら、まずは日本語をしっかりと学ぶべきです。
- 本を読む
- 質の高い会話を交わす
- 読み聞かせで言葉のシャワーを浴びる
これらを通して言葉数を増やし、難解なものを自分の言葉で理解できるようになることが、思考力を育む上で非常に重要です。国語はすべての教科のベースとなるため、国語ファーストで学習に取り組みましょう。
2. 計算力:算数のベースを固める
算数の思考力を身につけるために、パズル問題や早期の塾通いを考える方もいるかもしれません。しかし、ここでは計算力を鍛えることを推奨します。
例えば、百マス計算は計算力だけでなく、集中力も養います。また、暗算は頭の中で数を合成・分解する能力を育て、思考回路を活発にします。
学校では筆算が重視されることが多いですが、頭の中で計算する訓練も取り入れてみてください。
例:87 + 36
- 80 + 30 + 7 + 6 = 110 + 13 = 123
- 87 + 13 = 100, 36 – 13 = 23, 100 + 23 = 123
このような単純な繰り上がりのある足し算も、頭の活性化に役立ちます。毎日集中して取り組むことで、考える力も育つでしょう。
大前提を意識した日々の学習を
今回は、考える力を育てるための大前提となる2つのことをご紹介しました。これらはあくまでベースであり、次のステップに進むことも大切です。しかし、日々の学習の中で、今回お伝えしたことを意識してみてください。
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